「世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか」の書評

えー、読みました。以下、感想です。

その1.筆者が、すごい

この本の著者のピョートル・フェリークス・グジバチ氏は、他にも書籍を出されているのですが、どれも書いてあることがとにかくストイック

ストイックといっても、その辺の意識高い系みたいな口だけのストイックではなくて、全部実際にやっているというところが、本当にすごいです。

え?これ本当にやってるの?

と突っ込みたくなるようなことが、1冊読んでいる間に何回も何回も出てくる。

この本に書かれていることを本当に、現実世界で全部やっているのだとしたら、変わり者どころの話じゃない。ヤバイ人ですよ、ヤバイ人。

それぐらい、まわりの空気とか気にしないし、効率化に対する意欲がズバ抜けて高いですし、自分の信念を曲げない。

嫌われ者のサイコパスが一周回って尊敬される、みたいな、まさにそんな領域の人だということがヒシヒシと伝わってくる書籍でした。

 

その2.目的意識が、すごい

この書籍には効率化の手段としていろいろなことが書かれていますが、とにかく一貫して大切にされているのは、「今この瞬間に目的を持つ」という意識です。

人ってあんまり、ぼーっとする時間とか、なんとなく過ごしてしまう時間を反省しない(できない)側面がありますよね。

というのも、時間は目に見えないので、浪費したことがわかりづらかったり、集中し続けることに疲れてしまって、浪費からわざと目を背ける側面が誰にでもあると思うんです。

でも、この筆者はそういう妥協を一切許容しない

人生の一瞬一瞬について、今この瞬間は何を目的としていて、どう行動しなければならないのかを常に意識している。

「そんなに気を張り続けていて、疲れませんか?」

と思わず問いかけたくなるレベルに、本当に細かいところまで効率化しています。

 

その3.実践手段が、すごい

本書で紹介されていた実践手段の中で、特に効果が大きそうだなと感じたものをいくつかご紹介します。

 

①「持ち帰り」しない。

これはなかなかできない人が多いと思います。

たとえば会議の議題で決めなければならないことがあったとして、いくつか候補が出てきて、それで大丈夫なのかとか、抜けはないか、誰が決めるんだ、いつ決めるんだ、みたいなことを言っている間に会議が終わって、じゃあ次回決めましょう、みたいなシーン。よくありますよね。

そういうふうに、決断を次回に後回さない。

誰かに聞かないといけない情報があるなら、今連絡を取る。

何か決めなければいけないことがあるのなら、今決める。

全部決められない場合は分割してでも、今決められることは全部今決める。

これが非常に大切だということが書かれています。

というのも、普通にしてたら、決断は絶対後回しになります。

だって選択肢を残しておきたいし、検討したらもっと違うことがわかるかもしれないし・・・みたいな最もらしい理由をつけながら、実際は決断する(=決める責任を負う)という苦痛を後回しにしているだけなのです。

でも、それをやっていてはいけない。

たとえば500円の価格差がある万歩計で、価格は低いけど搭載機能が少ない万歩計と、価格は高いけど搭載機能が多い万歩計で、どちらを買おうか1週間迷ったとします。

「え、その時間無駄じゃない?」と気が付けるかどうか。

本当はどっちでもいいからすぐその場で買って1週間歩いていれば、万歩計を買った本当の目的(=毎日歩いて、記録を残す。)を1週間も余分に達成できていましたよね?これが決断しないことのロスです。

でもきっと多くの人はこのロスに気が付くことすらないでしょう。

1週間後に検討して良いなと思う方が買えれば、それで満足して終わりです。

そこが時間の怖いところ。ロスしても全然気がつかないのです。

だからそうならないために、できることはただひとつ。

今この瞬間から、できる決断は今やろう。

 

②調整は会ってする。

これは予定調整の工夫ですね。

調整はメールでしないで、それぞれに電話をかけたり会ったりして決める方が早く決まるというものです。

それはそうですよね。メールで「いつがあいてますか?」と聞いたら、候補日が返ってくるのが翌日以降、そこで予定が合わなくて「何日以降で別の候補日は?」なんてことになったら、さらにその返事は翌日以降、となってどんどん先延ばしされるわけですが、そんな予定を調整している間のタスク進捗は0=無駄です。

そもそも、口頭で聞いたら数十秒のことを、こんなふうにメールを打っているだけで時間を無駄にしていますよね。

恐らくここでメールを使わないことが、この本のタイトル「世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか」になっているのかと思います。

ただ私は、調整相手が社外の場合などは、調整自体は電話などで最短で済ませても良いですが、最終的に決まった日程はメールで送付するのが良いと思います。

実際いつで決まったのか、文字としての確証がないと不安な人も日本人には多いでしょうし、勘違いがあって会えなかったら二度手間になりますからね。

なので、メールを使わないことを目的にするのではなく、メールじゃない手段の方が効率的に仕事を進められる場合もあるということを知って、どうすれば最も効率よく進められるのかを考えることが大切だと思います。

 

③会社を出た時の自分の値段を知る

最後にこれはもう、めちゃくちゃストイック。

私の中でこれは、この本の奥義ですね。

毎日会社を出た時に、今日の自分の価値がどれくらいかな、というのを考えるわけです。それで、昨日から自分の価値がどれぐらい上がったか、胸に手を当てて考えてみる。

何が言いたいかというと、会社を出て振り返った時、価値が昨日と同じでは今日一日仕事をした意味がないということです。

誰でもできるようなタスクをいくらこなしたところで、成果を上げていなければ、自分が成長していなければ、それをやった意味がない

これって非常にストイックですよね。

普通に生きてたら、昨日と今日の価値なんかそんなに変わらないだろうと思うわけなんですけど、それだと永遠に同じ価値のまま。むしろどんどん価値は下がっていきます。

そうならないように、ちゃんと自分で自分の価値を振り返る。

「自分の価値を高める」という目的を、毎日意識して振り返る。

そうやって振り返ることで初めて、じゃあ明日はどうしたらもっと価値を高められるのかを考えられるし、価値が高まらない仕事をカットする工夫もできるわけです。

これをやっている人とやっていない人では、恐らくほんの1か月でも大きな実力差がつくことでしょう。いわんや期間が延びれば、その差は歴然。

この本に一貫した「今この瞬間に目的を持つ」という信念は、毎日自分の価値を向上させるという本質的な目標に直結していたのです。

 

4.まとめ

以上、「世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか」を読んでみた感想でした。

この本を読み終えて、私は全部が全部この本の通りにできるだとか、本当にメールが仕事に必要ないなんてことは、1ミリも思ってないです。

ただ、ここに書いてあるレベルのストイックさをすべて現実で実践している人が世の中にいる。そしてその人は、自分の実力を十二分に発揮することで、Googleから独立してなお活躍している。

それを知っておくことだけでも本当に勉強になりますし、勇気をもらえると思います。

私は今、何のために生きているのか。

今ちょっと疲れているけど、あともうほんの少し、やれることがあるんじゃないのか。

読み終えた時、心からそう思える本でした。

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